伊勢志摩百物語~渚?港を歩き憩う~
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- 11 -鏡浦小鍋釡落海の博物館園照寺TAOYA志摩(旧タラサ志摩ホテル      &リゾート)浦村町白浜卍しかしながら、どのような利用がなされていたのかは未だ分かっていません。この集落の首長が自らの威信を示すためのもの(威い信しん財ざい)だったのかもしれません。そして、この銅鐸は、この地域では作ることができないため、どこからか持ち込まれた可能性があり、別な地域との交流があったことがうかがえます。 また、生おうの浦うら湾わん沿岸には「浦の七不思議」とよばれる、海に関連する伝承が存在します。まず「四季桜」です。むかし、一年中咲き続ける桜の木があったといわれています。この桜を一目見ようと初代の征夷大将軍坂上田村麻呂がこの地を訪れたという伝承があります。そのとき、海岸にそって舟を百艘並べ、その上に板を敷いてお迎えしたといい、現在も「板敷」?「田村家」といった地名が残っています。 次に、「片かた枝え梨なし」です。浦村に片かた枝え梨なし神じん社じゃという神社がありその境内には、枝が二股に分かれた大きな梨の木があったといいます。一年交代で片方の枝にしか梨が成らず、「片かた枝え梨なし」と呼ばれていたそうです。『古今集』に「麻お生うの浦にかたえさしおほいなる梨のなるもならずもねて語らはむ」という句があるように、かなり古くから認知されていた梨の木であったようです。 ほかにも「刈らずの真菰」、「鳴かずの蛙」、「蒔かぬ麻」、「女漕ぎ舟」、「さかさま川」といった伝承があります。 白浜を訪れた際には、ぜひ浦村も訪れて、海に生きる人々の歴史や生活に触れてみてください。(武田 吉史)■アクセス鳥羽バスセンターからかもめバス35分。海の博物館東バス停から徒歩15分。伊勢道伊勢ICから車で35分。■周辺の見どころ?鳥羽市立海の博物館(鳥羽市浦村町)…「海と人間との関わり」をテーマに6万点の資料を収集、展示している。なお、今回紹介した白浜遺跡の出土資料も本館にて展示されている。入館料は、大人(18歳以上)800円、大学生以下400円。?石い鏡じか神社(鳥羽市石鏡町)…正月五日に八幡祭があり、天下泰平や大漁を祈願する弓引き神事が有名。御祭神は國常立尊?春日大神?宇迦之御魂神など。創立年代不詳。『大神宮諸雑事記』などに「伊志加の御厨」とみえる。『志陽畧誌』に「八皇子社」としてみえ、明治6年村社、明治40年村内小社と合祀して石鏡神社となり現在に至る。(三重県神社庁HPより)。海の博物館で示される多くの船海の家に隣接する白浜遺跡

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